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2020/07/06

マレー半島鉄道縦断の旅 Part 15 - シンガポール国立博物館で日本植民地支配時代を含めたシンガポールの歴史を学ぶ!

2020年1月31日夕方は、3年前訪問で行き逃していた、シンガポールの歴史を知る事の出来る博物館訪問。

シンガポール国立博物館(National Museum of Singapore)で、現状日本の歴史教育では学ぶ機会の少ない日本による植民地支配時代を含めた、シンガポールの古代から現代にかけての歴史を学びました。

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※前回Part 14は下記リンクからどうぞ!

マレー半島鉄道縦断の旅 Part 14 - マレー鉄道シャトル列車でジョホールバルからシンガポールへ&シンガポール入国後初の食事は海南チキンカレーライス!

2020年1月31日、マレーシアとお別れしてシンガポールへ旅立ちの日! マレーシアの鉄道会社マレー鉄道(Keretapi Tanah Melayu, KTM)が運行するシャトル列車でジョホールバル(Johor Bahru)からシンガポールの国境検問所であるウッドランズ列車国境検問所(Woodlands Train Checkpoint)に着いて3年ぶりのシンガポール入り!...





シンガポール国立博物館1階 シンガポールの歴史ギャラリー


先ずは1階の「シンガポールの歴史ギャラリー(Singapore History Gallery)」で古代から現在に至るまでのシンガポールの歴史を学びました。


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シンガポール国立博物館の洋風な建物が訪問客を出迎えます。



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シンガポール国立博物館にて展示されていた、17世紀に発行された、オランダ人による東南アジアの地図。
西欧列強のアジアへ向けての関心の高まりを窺わせます。



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シンガポール国立博物館にて、17世紀以降特に盛んになったという、西欧列強と東南アジア間での香辛料・茶葉貿易についての解説。



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シンガポール国立博物館にて、14世紀頃のシンガポールの様子をCGにて再現。



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サー・スタンフォード・ラッフルズ(Sir Stamford Raffles)の肖像画(写真左側)と共に、シンガポール国立博物館でのイギリス植民地時代紹介コーナーがスタート。



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シンガポール国立博物館がサー・スタンフォード・ラッフルズをFounder(設立者)と紹介。
経済の礎を築いたとは言え、植民地側の人をFounderと表現するのは、ラッフルズを植民地支配よりも経済発展の功績の功労者としてシンガポールが捉えているということを意味していると思います。



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1856年当時のシンガポールの様子が油絵で描かれているのですが、少し洋風の建物は見られるものの、今のシンガポールにはまだ程遠く、自然溢れる漁村の街といった印象を受けます。



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シンガポール国立博物館にて、シンガポールでの洋風の建物や道路の建設に携わった人たちとして、1825年〜1873にかけて英領インドからシンガポールに送られた囚人が取り上げられていました。



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シンガポール国立博物館にて、シンガポールにおける中国系プラナカンの代表として紹介されているタン・トクセン(Tan Tock Seng、陳篤生)という人物



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シンガポール国立博物館で孫文の紹介。
1900年〜1911年にかけて8回もシンガポールを訪問したそう。



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シンガポール国立博物館にて、1942年〜1945年にかけての日本によるシンガポール植民地支配時代紹介。
「SYONAN-TO(昭南島)」とは日本におけるこの時期のシンガポールの呼称。



※「昭南島」については、下記リンクが参考になります。
太平洋戦争時の日本占領名"昭南"を戦争記念館に拒否したシンガポール国民|ハフポスト




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シンガポール国立博物館にて「1942年2月15日、旧日本軍によってシンガポール陥落」との説明



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シンガポール国立博物館にて、第25軍と当時連合軍の戦力比較の解説。
第25軍についてウェブで調べてみたところ、当時シンガポールを含むマレー半島とスマトラ島での展開を担当していた旧日本軍のことらしいです。



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シンガポール国立博物館にて、日本によるシンガポール植民地支配開始 時の日本発ニュースが紹介されていました。
「山下」とは山下奉文のこと。



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シンガポール国立博物館にて、太平洋戦争終結で日本植民地時代が終わった頃のシンガポールの写真でしょうか。



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太平洋戦争終結後シンガポールはイギリス支配に戻ったものの、1959年の自治権獲得を経て、1963年現在のマレーシアにあたる当時マラヤ連邦(Federation of Malaya)に参加。
しかし経済・政治指向の違いからたった2年でマラヤ連邦から離脱、シンガポールとして独立することに。



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太平洋戦争終結後シンガポールはイギリス支配に戻ったものの、1959年の自治権獲得を経て、1963年現在のマレーシアにあたる当時マラヤ連邦(Federation of Malaya)に参加。
しかし経済・政治指向の違いからたった2年でマラヤ連邦から離脱、シンガポールとして独立することに。



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後のシンガポール首相となるリー・クアンユー(Lee Kuan Yew、李光耀)が、シンガポール独立に際して記者会見していたとは!
シンガポール国立博物館で初めて知りました。



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シンガポール政府がシンガポール国立博物館を通じて誇ろうとしている数字の数々。
シンガポール・チャンギ空港(Singapore Changi Airport)の利用客数は2013年で5,000万人到達、シンガポール港(Port of Singapore)は2015年現在で123ヶ国600港と結ばれ、アジア最大の為替ハブとなっているとのこと。




シンガポール国立博物館2階 ここ100年のシンガポールでの生活


シンガポール国立博物館2階では、現在から過去100年間のシンガポールにおける生活に焦点を当てた、「Life in Singapore: The Past 100 Years」という題目での展示が行われていました。

イギリス植民地支配下時代・日本植民地支配下時代・独立後のシンガポールでの生活の様子を知ることが出来ましたが、日本で生まれ育った者として日本植民地支配下時代の展示は特に興味深く見学しました。


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シンガポール国立博物館2階での「MODERN COLONY 1925-1935」。
第一次世界大戦後のイギリス植民地支配下のシンガポールでの生活とは?



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シンガポール国立博物館2階での「MODERN COLONY 1925-1935」内での展示で印象的だったのは、当時ダンスホールで人々が着用していたであろうスーツやドレス。
まだ20世紀前半ではあるもシンガポールの富裕層が娯楽を楽しめた社会状況が窺えます。



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シンガポール国立博物館2階での「SURVIVING SYHONAN 1942-1945」。
日本に「昭南島」と呼ばれたシンガポールでの生活とは?



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シンガポール国立博物館2階「SURVIVING SYHONAN 1942-1945」にて、1945年2月の日本占領後、旧日本軍が公用語を英語から日本語にしようと、ラジオや新聞で日本語レッスンコーナを設けたり、学校教育で日本語を使用させたり等の政策を実行していたという説明。
何故だかはわかりませんが、「シンガポールの多くの人々を短期で日本語話者にしようという難しいキャンペーンは失敗に終わった(the herculean campaign to convert the masses into instant Japanese speakers failed.)」、とのこと。



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シンガポール国立博物館2階「SURVIVING SYHONAN 1942-1945」で展示されていた、馬来軍政監部宣傳部昭南放送局発行ラジオ体操指南。
図を見る限り、現在のラジオ体操第一・ラジオ体操第二とは違うみたい。



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シンガポール国立博物館2階「SURVIVING SYHONAN 1942-1945」の中で一番衝撃的だった展示。
写真では小さ過ぎるためにわかりにくくて申し訳ないですが、東宝映画株式会社製作陸軍航空本部航空局後援映画『翼の凱歌』の脚本に「黒澤明」の文字。
後に巨匠と呼ばれた映画人もプロパガンダには携わらざるを得なかった?



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シンガポール国立博物館2階「SURVIVING SYHONAN 1942-1945」にて、日本植民地時代は食糧・医療物資不足が深刻で、特に1944年には1年間で42,749人と、戦後年間平均死者数の3倍にも及ぶ人が亡くなった、との説明。
現在の日本で太平洋戦争中に東南アジア社会で起きていたことを知ることが出来る機会は一般的に少ないと個人的に思っていますが、戦争が如何に一般市民を苦しませることになるかを改めて知る良い機会になりました。



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シンガポール国立博物館2階「GROWING UP 1955-1965」。
シンガポールがイギリス植民地支配下に戻り、マラヤ連邦からシンガポールとして独立するまでに、シンガポールが成長していったということでしょうか。



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シンガポール国立博物館2階「GROWING UP 1955-1965」にて展示されていた子供向け昔話・絵本・教育書等。
色使いがとてもカラフル。



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シンガポール国立博物館2階「GROWING UP 1955-1965」にて展示されていた、1950年代のシンガポールでの華人向け映画・雑誌。



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シンガポール国立博物館2階「GROWING UP 1955-1965」にて展示されていた、シンガポールでのインド人向け映画のポスター。



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シンガポール国立博物館2階最後のセクションは「VOICES OF SINGAPORE 1975-1985」。



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シンガポール国立博物館2階「VOICES OF SINGAPORE 1975-1985」にて展示されていた「CHERRY BLOSSOM EVENING」ポスター。
イベント挙行年が1966年となっているのですが、日本での海外渡航自由化が1964年ということで、それから間もない時期にシンガポールに渡航した日本人がいたということになりますね。
それにしても太平洋戦争終結からまだ21年という時期に、独立直後のシンガポールが日本文化伝播を許容したということはとても有り難いことではないでしょうか。



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シンガポール国立博物館2階「VOICES OF SINGAPORE 1975-1985」にて展示されていた、こちらは御諏訪太鼓披露イベントのポスターでしょうか。
イベント挙行年は、肝心の文字がボケてしまっていますが、恐らく1974年。



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シンガポール国立博物館2階「VOICES OF SINGAPORE 1975-1985」にて展示されていた、朝鮮民主主義人民共和国平壌芸術団(조선민주주의인민공화국 평양예슬단)イベントのポスター。
イベント挙行年は1978年となっていました。




シンガポール国立博物館訪問ガイド


アクセス


シンガポールMRTダウンタウン線(Downtown Line)ベンクーレン駅(Bencoolen Station)若しくは環状線(Circle Line)ブラスバサー駅(Bras Basah Station)から徒歩4分程


開館時間
10:00~19:00

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休館日
なし

料金
常設展のみ
大人(7歳〜59歳):15シンガポールドル(約1,200円)
学生(要学生証)・60歳以上のシニア・障がい者:10シンガポールドル(約800円)
6歳以下:無料

特別展のみ
大人(7歳〜59歳):18シンガポールドル(約1,440円)
学生(要学生証)・60歳以上のシニア・障がい者:14シンガポールドル(約1,120円)
6歳以下:無料

常設展・特別展
大人(7歳〜59歳):18シンガポールドル(約1,440円)
学生(要学生証)・60歳以上のシニア・障がい者:14シンガポールドル(約1,120円)
6歳以下:無料

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Part 16へ続く。




シンガポール旅行にはこちらの書籍がオススメ!


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