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2016/09/23

ソウルでの1人暮らし‐下宿と考試院(コシウォン)のメリット・デメリットを考えてみた!

こんばんは、高麗大学校語学堂卒業生のタケオです。
僕が高麗大学校語学堂に通っていた際は、2015年12月~2016年2月にかけて高麗大学校近くの下宿、2016年3月~8月にかけては誠信女大駅近くの考試院(고시원、以下コシウォン)に住んでいましたが、その経験から、下宿と考試院に住む際のそれぞれのメリット・デメリットを考えたいと思います。


目次

1. タケオのソウル1人暮らし推移
2. 下宿のメリット
3. 下宿のデメリット
4. コシウォンのメリット
5. コシウォンのデメリット


タケオのソウル1人暮らし推移



2015年10月に、高麗大学校語学堂に2015年度冬学期から入学できることが決まった時、僕は仲介業者を通じてソウルでの住居を探そうと、あらゆる仲介業者のウェイブサイトを見ていました。
しかし、手数料がだいたい1万円程かかるため、これを何とか節約できないかと考えました。
そこで韓国人の友人に相談したところ、「高麗大学校近くの下宿を探してあげる」と言ってくれ、その友人が探してくれた下宿に2015年12月から住み始めました
友人には本当に感謝しています!!


高麗大学校語学堂の勝手がわからず、4級から始まった僕としては、以降順調に進級できるか不安があり、春学期で5級に進級できなければ日本に帰ろうと思っていた僕は、当初下宿を切り盛りしているハルモニ(おばあちゃん)には、「2016年2月下旬まではいますが、3月以降はまだわかりません」というように話していました。


1月中旬に行われた冬学期の中間試験で無事に高得点が取れたことで、3月以降も下宿させてもらおうと思うようになったのですが、ここで問題が発生しました!
1月下旬に下宿先のハルモニに「3月以降も住まわせてもらいたいです」という話をしたのですが、何と「3月に兵役から除隊する学生と先に契約したから、3月以降空きはないよ」と言われてしまいました。


韓国の通信会社と携帯電話の契約をしてなく、また友人に下宿を探してもらうのも悪いと思った僕は、ウェブサイトを持っているコシウォンに手当たり次第メールを送り、空きのあった誠信女大入口駅(성신여대입구역、ソンシンヨデイックヨッ)近くのコシウォンと契約し、2016年3月~8月まで住んでいました


因みに、僕が住んでいた下宿・コシウォンそれぞれの家賃は以下の通りでした。
(どこの下宿・コシウォンに住むか、また同じところでも部屋の大きさ・個別シャワー等の条件で家賃は変わってくるので、あくまで参考程度に!)


○下宿
40万ウォン/月

○コシウォン
43万ウォン/月


下宿のメリット



○朝・夕食を作ってくれる

下宿のメリットといったら、何といってもバランスの取れた美味しい朝・夕食(日曜日を除く)が出たところでしょうか。
僕は9:00~13:00の間みっちり韓国語の授業で、昼を食べ終えて家に着いたら、頭が疲れ切っていてバタンキューしてしまっていました。
韓国の外食がいくら日本より安いとはいえ、生活費節約のためには自炊もしたいところですが、授業で疲れ切った頭に、献立まで考えろというのは、僕にとっては酷な話でした。
そんな中で、夕食が出るのはとても有り難かったです。


○部屋が広い

日本でいう中級ビジネスホテルくらいの広さがあるので、ゆったりと部屋を使うことができました。


下宿のデメリット



○朝・夕食時の外食料金分が無駄になる

僕はインドア派(苦笑)なので大丈夫でしたが、夜友達と外食したいから夕食分を引いてくれと頼んでも、食費が既に家賃の中に含まれているので、外食費は無駄になってしまいます
また、下宿で出る食事がどうも自分に合わず、外で買って済ませたいという場合でも、その費用は無駄になってしまいます。


○テレビがない

僕の下宿では、個々の部屋にはテレビがありませんでした。
食事を取る場所ではテレビを見ることができましたが、勿論いつも自由にチャンネルを変えられるわけではありませんでした。


○WI-FIのセキュリティが保障されていない

下宿のおばあちゃんに無線LANについて尋ねた時、「あるけど設置の仕方がわからなくてやっていない」と言われました。
実際のところは僕の部屋では一応WI-FIに繋ぐことはできたのですが、パスワード入力のいらない、所謂暗号化されていないものでした
ですので、WI-FIを通じて情報が盗まれてしまう危険性がありました。


○トイレ・シャワーが共同

行きたいときに他の住人が使っているせいで、自分の思うように使うことができないのは、想像以上にストレスが溜まります。




僕が3か月間お世話になった高麗大学校近くの下宿


下宿の部屋の内部


下宿の部屋にはエアコン・扇風機が備え付けられていました。
冷蔵庫も付いていましたが、かなり小さめ。
テレビはありませんでした。


下宿で共同利用だったトイレ・シャワー。
更に洗濯機までトイレ・シャワー室の中に!


コシウォンのメリット



○テレビが見られる

韓国ではKBSやJTBCといった総合編成チャンネル等、パソコンやアプリでも放送を見ることができるのですが、インターネットでの他の作業がやりづらいとか、スマートフォンの電池が直ぐに減ってしまうことが嫌だった僕は、テレビがあるのは非常に有り難いことでした。


○セキュリティのしっかりしたWI-FIが整備されていて、速度も速い

僕のコシウォンには暗号化されたWI-FIが整備されていて、速度も申し分ないほど速かったです。


コシウォンのデメリット



○自炊しなければならない

僕の住んでいたコシウォンでは、台所に炊かれたご飯・キムチ・インスタントラーメン・スティックコーヒー・ティーバッグが常備されていて、好きなだけ食べたり飲んだりすることはできるのですが、流石に毎日それでは健康に悪いですし、飽きたりもするので、どうしても自炊が必要になります。


しかし、個々の部屋にある冷蔵庫は小さいですし、台所も共同で使わなければならなかったので、材料を保存したり、調味料をいちいち持って行かなくてはならないのが不便です。


○部屋が半端なく狭い

僕がコシウォンの下見をしていた時から思っていたのが、想像以上の部屋の狭さでした。
特に僕は、トイレ・シャワーの共同利用を嫌って、トイレ・シャワー付きの部屋を選んだのですが、それがかなり場所を取っていて、余計に狭かったです。
今年3月時点では、半年間以内ならこの狭さでも耐えられると思ったのですが、部屋で自由に動けない辛さは予想以上でした。


○隣の部屋まで音が漏れやすい

外からは壁が厚く見えても、実際には音が漏れやすいようで、深夜にバラエティー番組を見ていて、そこまで大きくない笑い声(だと自分では思っていましたが)を出して続けていたら、隣の部屋の人に怒られてしまいました。。。


○プライバシーが保障されない

これは案外盲点だと思います。
勿論個々の部屋がきっちり分かれているので、普段顔を合わせることはありません。
一方で、僕が住んでいた時にはこんなことがありました。
台所で食事の準備をしていた時に、40代中盤と思われる男性も、食事の準備で台所に入って来ました。
その男性が僕に質問してきたのですが、僕が直ぐに聞き取れずにいると、「もしかして外国人?どこから来たんだ?」と問われ、僕が「日本人です」と答えると、「安倍首相は嫌いだ」とか「でも一般の日本人は好きだ」とか「ヒトラーは悪いことをしたが、指導者としては優れていたと思う」とか、「小さいことで悩まないで、人生を楽しめばいいじゃないか」とか色々なことを僕に話しては、僕の個人的なことまで詮索してきました。
最初の内は、「一般の韓国人の考えを知れる」と思って肯定的に思っていましたが、その後もコシウォン内で顔が合う度に話しかけられたので、あまりに多く話しかけられて、必要以上に自分の時間を奪われるのは好きでない僕としては、話好きな(しかも度々日本に対して否定的・差別的なことを言う)その40代中盤の男性とはなるべく会いたくないと思うようになりました


後に知ったことなのですが、元々コシウォンは国家試験を受ける準備で勉強に集中したい学生の需要に応えて作られたが、最近のコシウォンでは学生だけでなく、家計が苦しいとか、他に身寄りのない独身の人(男女関係なく)も多く住んでいるらしいです。
特に、僕に良く話しかけてきていた40代中盤の男性は所謂※キロギアッパ(기러기 아빠)で、中学生(いや小学生だったかな?)の娘さんがオーストラリアに留学中で、現地で妻と一緒に暮らしている、と話してくれていました。
今振り返ってみると、恐らく家族と離れて一人で暮らす寂しさを紛らわすために僕に色々話してきたのではないか、と思っています。
(韓国人の友人に男性のことを話したところ、キロギアッパがコシウォンに住むなんて初めて聞いた、と言っていましたが。。。)



直訳すると「雁父さん」となるが、留学する息子或いは娘の面倒を見るために母親が一緒に留学先へ移住して生活する一方、韓国で単身で残り、働いて生活する父親のことを指す。


僕が約5か月間住んでいた、誠信女大入口駅近くのコシウォン


コシウォンの部屋の内部。
床の見える範囲が非常に狭いです。
エアコン・冷蔵庫付きでした。


トイレ・シャワー付きの部屋を選んだ代わり、部屋自体がかなり狭いです。
部屋にはテレビが付いていました。


収納スペースが非常に限られたものになっています。


コシウォンの部屋と部屋の間はかなり広くとられてはいますが、音漏れはします。


コシウォンで共同利用だった台所。
写真では見えませんが、電気コンロが2つ付いていました。
冷蔵庫の中にはキムチが常備してあり、油・醤油・塩・砂糖といった最低限の調味料も置いてありました。


炊飯器の中にはご飯が炊かれていました。
電子レンジと浄水器が利用でき、小さいバスケットの中には、インスタントラーメン・スティックコーヒー・ティーバッグが常備されていました。


コシウォンの屋上は洗濯干し場として利用できます。


下宿とコシウォンのどっちが良いか?



下宿とコシウォンの両方に住んだ個人的経験を通して、僕は以下の理由から、仲介業者を介して手配手数料が掛かってでも、個々の希望条件を満たす下宿に住むことをおススメします!


①栄養バランスの取れたを食事を、献立を考えることなしに食べられる

授業と課題に集中するために、忙しい中で栄養バランスの良い下宿での食事を食べて、献立をを考えるストレスを減らしましょう!


②下宿を切り盛りする人・同居人の人当たりが良く、雰囲気が良い


韓国で下宿を運営している人はおばあちゃんが多いのですが、何十年も運営している人が大半なので、住人に優しく接してくれます。
また同居人は学生が大半で、個々の目標を持って頑張っている人たちなので、人当たりが悪いこともないです。


一方でコシウォンは、訳ありな人が住んでいる場合があるので、どうしても雰囲気は冷たいものになりがちです。


終わりに



如何でしたか?
僕のように、既に韓国人の友人がいる方は、その人にお願いして仮契約してもらったり、お金に余裕のある方は、授業前に1回渡航して、部屋の様子や条件を下見するのも良いと思います。


但し、個々によって住居における優先順位(特に女性にとっては、女性専用階がある等)は異なりますので、住居を選ぶ際は、本記事を参考に、優先条件と照らし合わせながら行って下さい
お金に余裕のある方は、コシウォンより幾分部屋が広く、トイレ・シャワー付きの部屋が大半なワンルーム(원룸)という形態もありますよ!


自分に見合う住居を選んで、充実した韓国留学ライフを送って下さい!

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